酵素とは？酵素の種類と働き、効果的な酵素の摂り方まで徹底解説！
「酵素」という言葉を最近とても良く耳にするようになったと思いませんか？でも、多くの方が酵素について正しく理解できていないはず…
酵素って一体何なのでしょうか？
そこで今回は酵素の種類と働き、食べものから取り入れる方法、効率良い摂り方などについて徹底的に解説します。
この記事を読めば、あなたも酵素についての気になる疑問が解消されるはず！
Contents
酵素って何？？
その化学反応が起きるときに、よりスムーズに反応を進める物質のことを「触媒」といい、特に生体内ではたらく触媒のことを「酵素」といいます。
少し難しくなってしまいましたが、簡単に言えば、酵素とは体の中の化学反応を進めるために必要な物質のことと思っておけば良いでしょう。
間違わないで！酵素と発酵は別のもの
酵素と混同しやすい言葉として「発酵」があります。
発酵は納豆や味噌などの発酵食品の製造や、パンを作るときに欠かせない反応です。
発酵が現象や反応のことを示すのに対して、酵素は物質で、その本体はタンパク質です。発酵と酵素は決して無関係ではなく、発酵するときに有用菌は酵素を生み出します。
例えば、納豆を例にとると、大豆に納豆菌をつけると大豆が納豆菌が発生する酵素が働いて、発酵が進み、最終的に発酵食品の納豆が完成します。
似ているようで全く別のことを指している「発酵」と「酵素」の違いを理解できたでしょうか？
酵素の種類と働きの違い
酵素という言葉はさまざまな場所で耳にするかと思います。実は、酵素と一言にいっても多くの種類があり、以下のように分類することができます。
上のように、酵素には大きく分けて「食べものに含まれる酵素＝食物酵素」と「体の中にある酵素＝体内酵素」があります。
巷でよく話題になっている「酵素サプリ」「酵素ドリンク」「発酵食品」に含まれているのは食物酵素です。
よく勘違いされやすいのですが、食べものに代謝酵素や消化酵素は含まれていません。
体内酵素の中でも、呼吸や血液循環、エネルギー変換、老廃物の解毒・排出などに関わるのが「代謝酵素」です。例えばエネルギーを生み出すATP合成酵素や薬を分解する薬物代謝酵素などがあります。
食べ物を消化しやすい形まで分解するために働く「消化酵素」は、とても私たちにとって身近に感じられる存在でしょう。
例えば、お米に含まれるでんぷんを分解する唾液中の「アミラーゼ」、脂質を分解する膵液中の「リパーゼ」、胃液中に含まれる「ペプシン」などの消化酵素があります。
疲れも肥満も関係あり！酵素が不足すると陥る不調とは
「酵素不足」ということが良く問題にあげられますが、一体酵素不足ってどんな状態なのでしょうか？？
実は、誤解されやすいのですが、普通の食生活を送っていれば酵素の絶対数が不足することは稀です。
酵素が存在しているにも関わらず、きちんと機能できていない場合が多いことが問題なのです。
酵素は繊細な性質だからこそ不足しがち！
最適な条件のことを至適pH、至適温度などといい、酵素にはそれぞれ働きやすい条件が厳密に決まっているのです。
しかし、ストレスが溜まっていたり、食生活が乱れていたり、睡眠不足だったりすると、体内環境は悪化して酵素の働きも悪くなります。
女性に多い冷えや冷たいものの摂りすぎによる内臓冷えにより、低体温ぎみになっていることも悪影響を与えます。
このような体の状態が慢性的になっていると、酵素が十分に機能を果たせなくなっているかもしれないのです。酵素不足は決して他人事ではありません。
抜けにくい疲れ、すぐに太る…実は酵素不足が原因！？
最近、寝ても疲れがとれない、そんなに食べてないのにすぐに太る…などの代謝の低下による不調を抱えている方はいませんか？
原因としては、食生活の乱れやストレスなどが背景にあることが多いですが、実はそれによって酵素の働きが不足していることが関わっている可能性もあります。
酵素のはたらきが悪くなるということは、体の中の化学反応がスムーズに進んでいない状態。つまり、代謝や消化・分解などの反応が悪くなっていると考えられます。それにより、疲れ、免疫の低下、便秘、肥満などのさまざまな不調が起きることもあるのです。酵素不足は思っている以上に私たちの体に深刻な影響を与える可能性もあるので、決して甘くみてはいけません。
食物酵素を摂取すれば体内酵素が補えるはウソ？！
よく酵素ドリンクや酵素サプリの宣伝の中で、「不足しがちな酵素を補う」ということが言われますが、厳密には酵素入り食品で体内酵素を補うことはできません。
酵素ドリンクなどに含まれている酵素は食物酵素であり、食物酵素を取り入れたからといって体内酵素の消化酵素や代謝酵素を補ったことにはならないのです。
でも、だからといって酵素を摂ることが無駄かというとそうではなく、酵素不足を解消するために大きな意味があります。
酵素を摂ることで体内酵素の無駄づかいを防ぐ
食物酵素はその食物そのものを自己消化する働きあります。「自己消化」とは、野菜や果物などの素材そのものが持つ酵素により自身を分解することです。例えば、味噌も大豆を発酵させることで人が消化しやすい形にまで分解が進んだもの。つまり、酵素の入った食品を摂取すると、栄養の吸収効率が良くなると言えるのです。
そして、このように酵素を含んだ食品を摂ると、もう分解が進んでいるので体の中の消化酵素の無駄づかいを防ぐことができるというメリットがあります。結果、消化に使う予定のエネルギーを他にも回すことができるようになるため、例えば代謝酵素の働きも良くなったり、免疫力が高まったりなどのプラスの効果が期待できます。
酵素不足解消は食事の見直しから！酵素の働きを良くしよう
私たちの体は毎日食べたものから出来ています。その食べ物に含まれている栄養をしっかり吸収して、利用するためにも酵素の存在は非常に大切です。
では一体、どのような食生活を心がければ酵素を補い、十分に酵素が機能を発揮できる体内環境を作ることができるのでしょうか？
新鮮な生野菜・果物を食べるようにする
酵素不足を解消するには、まずは酵素を多く含む生野菜や果物を取り入れることを意識することが大事です。あまり普段から自炊する機会がなく、加工食品やスーパーのお惣菜を食べることが多い人、作り置きが多い方などは酵素不足になりやすいので要注意。
まず、野菜や果物に含まれる植物由来の酵素は熱に弱いので生で摂取することを心がけましょう。ただし、生野菜・果物ばかりに偏ると体を冷やしてしまうことも。何事も摂りすぎは良くないので、バランスよく取り入れることが大切です。
身土不二・旬を意識した食生活
自分が住んでいる場所や季節を意識することを「身土不二」といい、自分の身体と場所（土）は切っても切り離せないという考え方があります。
特に自分が生まれ育った場所や住んでいる場所で採れたものや、その時期に旬を迎える野菜・果物はエネルギーが高く、栄養として利用しやすいという特性があります。
旬を意識して食材を選ぶと、おのずと新鮮なものが手に入りやすく酵素も効率よく摂取できます。しかも旬のものは、価格も比較的抑えられるというメリットも。ぜひ旬を意識した食生活を目指しましょう。
良く噛んで胃腸の負担を減らす
酵素不足を解消するには、酵素を外から取り入れるだけではなく、酵素を有効活用できるように工夫することも大事。そのために一番簡単にできる対策が、良く噛んで食べるということです。
よく噛まないで食べると分解に時間がかかり、体内酵素を余計に消費させてしまいます。良く噛んで食べるようにすると胃腸の負担が減るので、酵素の無駄づかいも減ります。
ぜひ、一口につき20回から30回は噛む習慣を身につけましょう。
発酵食品を取り入れる
酵素は生の素材だけではなく発酵食品にも多く含まれています。味噌、しょうゆ、漬物、酢など昔から保存性を高めるため、日本では多くの発酵食品が作られてきました。それぞれの発酵食品により、含まれている有用菌、酵素の種類が違うので、さまざまな食品を毎日少しずつ食べるようにしましょう。
酵素入り食品を活用する
忙しくて自宅で料理する暇がない人、発酵食品を食べる手間すら面倒に感じる方には、酵素ドリンクや酵素サプリなどの酵素食品の活用がおすすめです。食事の中で取り入れることを意識しなくても、飲むだけで簡単に酵素を摂取できるというメリットがあります。
ただし、酵素ドリンクや酵素サプリの質にはピンからキリまであり、天然発酵で作られた本物を選ぶことが大切です。
知らないと損！？発酵食品の魅力と正しい選び方
私たちの身の回りには多くの種類の発酵食品があります。
日本に古くから伝わる伝統食品の味噌、しょうゆ、酢などの他、ヨーグルトやキムチ、甘酒なども発酵食品です。
体に良いと良く言われる発酵食品ですが、どんなメリットがあるのでしょう？また、選び方のポイントもお伝えします。
発酵食品で腸からキレイに
発酵食品は冷蔵庫が無い時代に保存性を高めるために作られた昔の人の知恵。
そのため、長期保存できるという利点があります。特に、私たちの体に良い効果をもたらす「有用菌」が多く含まれていることが注目されている理由です。
乳酸菌、納豆菌、酵母菌など、さまざまな有用菌は腸内にすんでいるビフィズス菌や乳酸菌などのエサとなって、腸内環境を改善します。悪玉菌をやっつけて便秘やガス、肌荒れなどを改善する効果もあります。他にも、アレルギーの抑制、免疫力アップ、血行改善、肥満予防などさまざまな嬉しい効果が期待できることで大注目の食品です。
本物の発酵食品を選ぶことが大事
発酵食品を取り入れるとき、気をつけたいのが本物かどうかということです。スーパーなどで発酵食品として売られている商品の中には、実は「発酵食品もどき」と言えるようなものも存在しているのです。
天然発酵ではなく、短時間で発酵させて添加物で調味させたような商品がたくさん市販されているという現実があります。
このような発酵食品もどきには有用菌がほとんど含まれておらず、むしろ余計な添加物を摂取することになりかねないので要注意。選ぶ時には次の点を確認するようにしましょう。
- ☑見慣れないカタカナの添加物が入っていない
- ☑冷蔵庫や涼しい場所で保管されている
- ☑原材料＋塩などシンプルな材料で出来ている
酵素ドリンクの上手な活用法
厚生労働省が掲げている「健康日本21」というキャンペーンの中では、健康増進の観点から1日350g以上の野菜を食べることを目標にしています。
350gの野菜というと、一皿に野菜を載せると約70gであり、5皿分を食べると達成できる量となります。
しかし、多くの方が毎日十分な量を食べ続けることは難しいと感じられるのではないでしょうか？
そんな野菜不足の解消として、おすすめなのが植物由来の酵素食品です。例えば「酵素ドリンク」はその代表として人気があります。
酵素ドリンクには、多くの種類の野菜、果物以外にも、野草、ハーブ、スーパーフードなどに分類されるような有用な食品のエキスが含まれています。
決して酵素ドリンクを飲むだけで1日に必要な栄養素や野菜の摂取量を補えるわけではありませんが、飲むだけで栄養を補うことができるという理想的な食品です。
酵素ドリンクの効果的な摂り方
酵素ドリンクを取り入れる方法としては、大きく分けて次の２つの方法があります。
- ☑ファスティングの補助として飲む
- ☑毎日の栄養補給として飲む
酵素ドリンクは気軽な気持ちで栄養補給に飲んでも良いですが、非常に栄養価の高い飲み物なのでなるべく効率良く取り入れたいものです。一体どんな点に気をつけたら良いのでしょう？
ファスティング中の摂り方
ファスティングとは、一定期間だけ固形物を食べずに、胃腸を休ませて体をリセットさせるという断食法です。
ファスティングには水だけで飲んで過ごす方法もありますが、栄養を一切摂らないことで体調が悪くなったり、食べられないストレスが溜まったりする方も多いのが実際のところ。
そこで、おすすめしたいのが酵素ドリンクを取り入れながら行う「酵素ファスティング」です。リバウンドを防ぎ、かつ比較的安全にファスティングできて、しかも成功しやすい方法としておすすめです。
ファスティング中の栄養補給として飲むならば、食事の代わりに飲むのが基本の方法です。
ただし、初心者がいきなり最初から3食全てを置き換えるのはハードルが高め。
おすすめなのは、まずは朝食だけ、夕食だけ、週末だけなどのように1食ずつ置き換える方法です。慣れてきたら3日連続の集中ファスティングなどにチャレンジしてみましょう。
酵素ファスティングが効果的なタイミング
- ☑前日食べ過ぎてしまった時
- ☑最近少し体が重たいな…と感じた時
- ☑生理後の痩せやすい時期
- ☑胃腸を休ませたい時
- ☑ダイエットを始める前
酵素ファスティングは体調の良い時に無理せず行うことが大切です。また、効率よくファスティングを行うためにも、効果的なタイミングを見つけることも大事。単純に「ファスティング＝痩せる」ということではないので、あくまでも胃腸と体のリセットとして取り入れると良いでしょう。
毎日の栄養補給としての摂り方
酵素ドリンクはファスティング中に飲むことが絶対ではなく、毎日の栄養補給として飲むだけでも十分です。食事の前に飲むと食欲が抑えられたり、消化を促す効果も期待できます。
忙しくて十分に食事を食べられないとき、栄養バランスが気になるとき等に酵素ドリンクをうまく活用してみましょう。
まとめ
今回は酵素とは何か？という疑問にお答えするため、酵素について徹底的に解説してきました。
いかがでしたか？酵素は私たちの体には欠かせない存在であり、多くの種類の酵素が毎日24時間働き続けています。
しかし、食生活の乱れやストレス、加齢などによって、酵素は気づかないうちに不足してしまうもの。まずは食生活を見直して、酵素を効率よく摂取することはもちろん、無駄遣いしない工夫も取り入れていきましょう。
酵素ドリンクなどの酵素食品を活用するのも賢い方法です。ぜひ、酵素を上手に取り入れて、内側からの美と健康を目指しましょう！